一般社団法人の設立前に知っておくべきメリット・デメリット

一般社団法人に関する専門用語って難しいですよね。
本やネットでいろいろ調べていると、心が挫けてしまいそうになる方もいらっしゃるかと思います。

そもそも「一般社団法人を設立するメリット」は何なのか。

それを知らずに設立したいとは思わないですよね。

デメリットも知っておかないと、一般社団法人を設立した後に後悔することもあります。

ということで、今回は一般社団法人設立のメリット・デメリットの記事を書きました。

一般社団法人を設立するメリットやデメリットがわからないと思っている方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

一般社団法人設立の大きなメリットは二種類

一般社団法人設立のメリットは、法人化に伴って「社会的信用が高まることによるメリット」と、「法人名で契約が可能になるなどの、制度的なメリット」の、二種類があります。

社会的信用が高まると、事業を拡大し展開していく上で有利になります。
周囲から信頼されやすくなり、企業や行政との関係構築に有利になったり、寄付金を集めやすくなるからです。

また、制度上のメリットとしては、「法人」として契約が可能になることで、事業を継続する上で有利になります。
事務所を借りる際や銀行口座を開設する際に、団体名で契約が可能になったり、相続や損害賠償などの団体・個人に降りかかるリスクを低減することが可能になるからです。

このように、般社団法人を設立すると、事業の拡大と継続に有利になる二種類のメリットがありますが、一方で、様々な手続きが必要になり運営の負担が増えるというデメリットもあります。

そのため、一般社団法人を設立する際には、あなたの団体の目標やビジョンなどについて考慮しながら、「労力に見合った効果が期待できるかどうか」という観点からメリットについて見ていく必要があります。

まずは、メリットについて以降で詳しく解説していきますね。

社会的信用が高まることによるメリット

一般社団法人として法人化すると、「社会的信用が高まるため、事業を拡大し展開していく上で有利になる」というメリットがあります。

具体的には、下記の3つです。

①企業や行政との関係構築に有利になる
②人材確保に有利になる
③寄付金を集めやすくなる

以下に詳しくみていきますね。

企業や行政との関係構築に有利

私のところに相談に来られる方がよく言われるのは、

「営業に行ったときに、法人化しているか聞かれた」

「まずは法人化してから契約しましょうと言われた」

「話の流れで法人化してるか聞かれて思わず、申請中ですと言った」

など、得意先や協賛先で「法人化」しているか聞かれるケースが多いようです。

個人を相手にするビジネスでは、そんなに聞かれることはないですが、相手が法人の場合は特に、そのあたりの信用度を問われます。

ですので「あなたがやろうとしていることのお客さんや、巻き込みたい人がどういう人なのか」ということを洗い出し、その人たちに法人化が必要か聞いてみてください。

法人化を求められるようであれば、是非検討するべきだと考えます。

また、行政からの委託事業を個人よりは受けやすいというメリットもあります。

行政では、委託対象を法人に限定しているところが結構多いようです。

ちなみに「介護保険の事業者指定」を受けられるのは、法人だけです。

ただ、最終的に「信用」や「信頼」は日々のコミュニケーションの中で育まれるものですから、活動の発信力なども信用を高めていくために強化すべきポイントかと思います。

たとえばある人が、あなたやあなたの事業のことを知って興味を持ったとき、ホームページなどを見て、どんな団体でどのようなことをしているのか調べると思います。

そんな時、更新がほとんどないホームページだと、本当に活動しているのかなと不安に思われるかもしれません。

逆にいろんな活動報告・事業報告があれば、「共感」してもらえるチャンスにもなります。

多くの人を巻き込み、事業を大きくして、信用を得ていくためにも発信力をぜひ強化してみてください。

人材確保に有利

個人・任意団体より法人のほうが有利といわれています。

実際雇用される従業員の立場で考えた場合、「法人に勤務するほうが安心」と感じる人も多いのではないでしょうか?

結果、「任意団体より優秀な人材を集めることができる」という論理です。

「中小企業よりも大企業の方が安心で、優秀な人も集まりやすい」という考え方と、同じような話です。

しかし、その論理は果たして本当か?と考えると、もちろんそういう場合も多いとは思いますが、中小企業でも一般社団法人でも個人事業でも、「魅力のあるところには人は集まる」と考えています。

どういうビジョンを持って活動するのか?

そのビジョンに共感する人が集まってくるのではないでしょうか?

人材を集めるには、法人格を持っている方が個人事業よりも確かに有利かもしれませんが、それよりも「ビジョンで人が集まる」団体を目指してほしいなと思います。

そして、安定的な収益を出しつつ、きちんと労働の対価を払える団体を目指してください。

寄付金を集めやすい

一般社団法人は任意団体よりも信用が高く、スポンサーに寄付や協賛を依頼する際にも、アピールになります。

寄付を依頼した先方から法人格が求められたり、法人格を持っていることが条件だったりするケースもあります。

また任意団体では法人格がないので、法人名義の銀行口座が開設できません。

その場合、代表者の個人名義の口座に振り込むことになりますので、スポンサーにとっても寄付をするのに躊躇するかと思われます。

あと、寄付や協賛を多く集めたいビジネスモデルの場合は、「公益社団法人」への移行も視野に入れて設立するといいです。

というのも公益社団法人になると、寄付する側が寄付控除の特典を受けることができます。

例えば、寄付した人が個人であれば、確定申告の時に寄付控除でお金が一部戻ってきたり、法人の場合は、普通のNPO法人や一般社団法人へ寄付するよりも寄付控除の受けられる上限枠が広がったりするので、寄付や協賛先から選ばれる可能性が高まります。

もちろん寄付控除を受けるためにその団体に寄付するのは本末転倒ですが、公益社団法人になるためには「公益認定」を受けなければならず、それが信用力も後押ししてくれます。

この「公益社団法人」はいきなり作ることはできず、一旦一般社団法人を設立してから移行する形となります。

よくある質問として、「一般社団法人を設立して何年後に「公益認定」受けられるのですか?」というのがありますが、「公益認定」は、未来の事業計画に対して認定するので、何年活動しているかなど過去の実績は問われません。

ですので、「寄付」を多く集めたいモデルの団体は、「公益認定」を当初から計画して一般社団法人を設立すると、「公益認定」をクリアしやすいので、スムーズに移行できる場合が多いです。

当事務所ではそういった「公益認定」も考慮に入れた設立支援をすることが可能ですので、ご相談いただければと思います。

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法人化による制度上のメリット

一般社団法人として法人化すると、個人名義で活動するよりも事業の継続に有利になる制度上のメリットがあります。

具体的には、下記の3つです。
①銀行口座や登記など、一般社団法人名による契約が可能になる
②損害賠償や相続などの事業を継続する上で生じるリスクを軽減できる
③条件によっては、税制上のメリットがある

以下に詳しくみていきますね

一般社団法人名による契約が可能

NPO法人や一般社団法人などの法人格がなかったころ、社団法人などの非営利型の法人を作るのが、非常にハードルが高かった時代があります。

ほとんどのところが法人格を持てずに任意団体で活動し、多くの団体が団体名での契約や登記ができないことに、面倒を感じていたのではないかと思います。

団体名では契約や登記ができない場合は、代表者個人の名前で契約することになります。

つまり、事務所を借りるにしても、銀行口座を開設するにしても、公共料金を払うにしても、団体名ではなく代表者の個人名義となります。

ということは、代表者が変わるたびに名義変更をしなくてはならないため、面倒でもありますし、リスクもあります。

事業を継続する上で生じるリスク軽減

リスクにも「代表者のリスク」と「団体のリスク」と両面ありますが、代表者のリスクとしては損害賠償の負担が大きいことが挙げられます。

たとえば、何かの問題が発生し損害賠償された時には、責任はすべて名義人の個人責任となり、名義人(代表者など)のリスクがとても大きくなります。

しかし一般社団法人であれば、このようなことがなくなります。

理事や監事などの役員が責任を負うこともありますが、法人で発生した損害は原則法人が賠償の責任を負うことになります。

また、相続のリスクもあります。

団体の所有物と認識しているものでも代表者の個人名義で契約していると、もしその代表者が亡くなると相続財産となり、親族の方が相続します。

そうなると残された家族の同意がなければ、その物は団体の物ではなく残された家族のものとなり、団体としてお金を出し合っていたとしても利用できなくなる可能性があります。

一般社団法人であればその法人の財産ですので、そのような相続問題が発生しません。

組織を長く続けて行きたいという方には、法人格をオススメすることがあります。

先日お話しした方は、「社会にとって素晴らしい活動を長年続けられていたのですが、その活動を自分がいなくても、自分がもし亡くなったあとでも続いて欲しい」という想いを持っておられました。

そういう場合にはきちんと法人化して、スムーズに継続できるよう組織化して、多くの協賛企業を巻き込んで、もっともっと社会のための活動を拡げて行ってほしいと思います。

税制上のメリット

一般社団法人には、普通型一般社団法人と非営利型一般社団法人があります。

普通型の場合は、株式会社と同様に全ての所得が課税対象になります。

一方、非営利徹底型の場合は収益事業から生じた所得が課税対象となり、収益事業外から生じた所得は非課税となります。

ですので、収益事業外から生じた所得が多い場合は、非営利型を選ぶことで税制上のメリットが出る場合があります。

ただ、あなたの行う事業が、収益事業なのか収益事業外なのかの判断が難しい場合もあるので、この辺りは専門家である税理士等に相談の上で判断されるといいかと思います。

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一般社団法人設立のデメリットは手続きなど負担の増加

一般社団法人を設立すると様々な手続きが必要になるため、任意団体のときよりも運営の負担が増えるというデメリットがあります。

代表的な例としては、下記の3つが挙げられます。

①面倒な書類作成が増える
②運営方針の検討や変更に時間がかかる
③財産や許認可の名義変更をする必要がある

以下に詳しくみていきますね。

面倒な書類作成が増える

法人化することで、企業と取引できたり協賛を募りやすかったり行政からの委託を受けられたりと、社会的信用は高まりますがその分面倒な書類作成が増えます。

なぜなら、それらの書類を作成し情報を公開することが、信用力の担保となるからです。

設立するにしても、いろんな必要書類を準備しなければなりません。

個人事業であれば、税務署で簡単な開業届を出すだけで事業は始められます。

また、決算も個人事業主とは違ってはるかに難易度が上がり、税理士さんにお願いするケースが多いです。

公益社団法人も確かにメリットは大きいですが、その反面、事業報告など書類作成の量も増えます。

そこで監督されることにより、信用性の担保となっています。

確かに面倒ではありますが、多くの人を巻き込んで組織化していきたいという過程においては、必要な機会ともとらえられます。

ここで、どこまでを人に任せてどこまでを自分でやるのか、という判断が出てきます。

みなさんそれぞれ得意なところ、不得意なところもあるので一概に言えませんが、私はまず本質的に重要な部分はまずは、面倒でも自分でやってみることをお勧めしています。

例えば会計記帳。

数字が苦手な人も多いかもしれませんが、自分でやってみることで、どれくらい出費があってどれくらい収入があるのかを、リアルに感じることができます。

自分でやることでやり方も一通り理解し、他のスタッフに引継ぎが出来るレベルになった時に、外注するか他のスタッフに任せるかを判断するといいと思います。

例えば、商標登録。

いろんな商材を開発してバンバン商標登録するのであれば、今後のことも考慮して自分でやった方がいいと思います。

ただ、まずは1つだけというのであれば、時間をかけて調べたり勉強しても次に活かせないので、専門家に任せた方がいいように思います。

例えば決算書類。

依頼サイクルが年に1回のことなので、ここはしっかり稼いで専門家に任せてもいいのではないかと思います。

例えば、ホームページ作成。

団体の顔でもありますし更新をしていく必要もあるので、できれば自分で作成できるところはした方がいいと思います。

このように、本質的に重要な部分なのか再現性があるのかなどを基準に、判断していくと良いと思います。

ご自身でのご判断が難しい場合は、当事務所の無料相談やアフターフォロー相談でご相談ください。

運営方針の検討や変更に時間がかかる

一般社団法人の運営は、理事や社員総会の合意や決議が必要になってきます。

個人事業の時のように、思いたったらすぐに実行といったことはできません。

最初は少人数からスタートされる方が多いので、気心が知れた仲間で社員も理事も兼ねているケースであれば、そんなに気にしなくてもいいかもしれません。

組織運営ですので、少人数でもチームの力を結集して、より大きな力で事業展開していってもらえればと思います。

理事と社員総会の権限の割り振りは、一般社団法人に機動力を持たせたいのであれば、理事にできるだけ権限を持たせるという考え方がお勧めです。

また、公益認定を視野に入れているのであれば、まだ会員が少ないうちに公益認定を受けてしまうというのも、ひとつの考え方としてあります。

先日とある団体からのご相談の中で、数千人規模の会員がいらっしゃるため、公益認定のための定款変更等で総会を開くのに、事前の段取りだけで相当苦労されているお話がありました。

財産や許認可の名義変更

任意団体や個人事業で今まで所有してきた財産があれば、名義変更しなければなりません。

その名義変更に費用や労力がかかります。

例えば不動産の場合、名義を変えるためには登記変更が必要で、自動車や事務所、その他契約書、許認可もそれぞれ手続きと費用が掛かってきます。

これから起業するというのであれば、ここはあまり気にする必要はありません。

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一般社団法人設立のメリット・デメリット まとめ

一般社団法人にするメリット・デメリットいろいろあります。

しかし、一番大切なのは「あなたが今後どういう活動を行うのか」です。

その内容によっても、一般社団法人を設立するメリットがあるか変わってきます。

法人化はあくまで手段です。

「あなたのプロジェクトを法人化することで、あなたのお客さんにどういう効果があるのか」

「その目標を達成するために、法人化は必要か?」

一般社団法人にする目的や将来のビジョンをしっかり考え、一般社団法人を設立するメリットがあるかを判断してみてください。

先日、ご相談にお越しになられた方は、「一般社団法人に関する本を読んだけれども、文章が難しくて全然頭に入らなかったんです。太田さんからのご説明で、よく理解できずにモヤモヤしていたのがスッキリしました。今日お聞きしたお話を知らずに設立していたら、大きな損をしたところでした。」とおっしゃっていました。

あなたも、もし一般社団法人の設立を悩んでいて、知識であやふやで不安に感じていることなどありましたら、まずは専門家に相談してみてください。

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